入試情報 ~第1回進路希望調査より~
10月13日 第1回進路希望調査の結果が発表されました(中学校では5~6月に行われたものになります)
*発表資料は添付させていただきます。
今回注目すべきポイントをまとめましたので、高校選びの参考にしていただければ幸いです。
① 全体的な倍率について
② 昨年度を踏まえた志願者数の予想
③ 倍率の見るべきポイント
【① 全体的な倍率につきまして】
新聞等に掲載されております「志願者状況」「倍率」をまとめますと
① 公立高校志願者数 49296人
② 私立高校志願者数 12806人
となっております。
公立高校の志願者数は、今年度の卒業生が昨年より増えるため人数は増加しておりますが、公立高校を進学を希望する割合は1.7%減ったことになります。
また公立高校全体の募集定員は約41000人となり、実質的な倍率は約1.2倍となります。
新聞では「第1志望者数」+「第2志望者数」で「受験者数」をけいさんしますので、「受験者数」は89,785人となり、倍率を2.19倍と表示しております。
<ここに注目!>
1.2倍という倍率を見ると「今年は定員割れはなさそう」と思う人もいるかもしれません。
しかし今回の「第1回進路希望調査」の結果と「第2回進路希望調査」(10月末~11月に各中学校で実施)で数字は変わってきます。
昨年では「第1回進路希望調査」では公立高校への受験希望者は約48700人であったのに「第2回進路希望調査」では約43000人となっております。この約5000人は私立高校・専修・通信高校へと受験先を移動しました。
同様な流れで約5000人が今年度も受験先の移動があるとするならば、公立高校の志願者数は約44000人となり1.07倍まで下がることになります。
従って、公立高校が昨年と同様の募集人数を行うと、大きく定員割れする高校が出てくると思われます。
(今回の進路希望調査をもって高校の募集人数を決定するので、各高校の募集人数はまだ正確ではありません)
【② 昨年度を踏まえた志願者数の予想】
昨年度は多くの高校で定員割れをする状況となりました。
主に定員割れをしたのは「交通に不便な高校」「専門学科の高校」となりました。
逆に人気校には受験者が集中し、第1志望・第2志望共に不合格となるパターンも多く見られたようです。
<ここに注目!>
今年度も大きな流れは変わらないかと思います。募集定員の削減は行われるかもしれませんが、それ以上に県としては「公立高校の生徒数」と「私立高校の生徒数」の比率を変えたくありません。
そこで公立高校の入試制度の変更や、公立高校の学科増設などの手段を講じています。
そう考えると、今年度は大きな変更をしない可能性が高く、昨年同様の結果が見込まれます。
【③ 倍率の見るべきポイント】
近隣校とは少し離れますが、現段階での人気校は「瑞陵高校」「松陰高校」「千種高校」「熱田高校」などで、倍率が4倍を超える高校もあります。
「瑞陵高校」は来年度から「理数科」を創設するなどの取り組みを行うことも要因となっています。
それ以外には専門学科では学科名の変更などが行われ(若宮商業では総合ビジネス科、情報ビジネス科、会計ビジネス科が「未来ビジネス科」に改編など)、それらの高校には受験希望者に多少影響があると思われます。
<ここに注目!>
添付ファイルの10ページ目から各校の志願者数と倍率が掲載されています。注目すべきポイントは「第1希望者数」と募集定員です。
全体の倍率が下がる可能性があるということは、第1志望への合格の可能性が高くなるということにもなります。
例えば「丹羽高校」と「犬山高校」の関係で見てみましょう。この2校は第1志望ー第2志望の関係にあります。
「丹羽高校」では定員280名に対して第一希望者数が187名と定員に大きく達していません。すると丹羽高校に不合格で犬山高校に落ちてくる生徒の人数も減ることは明らかです。
「犬山高校」では定員240名に対して第一希望者数が159名、第2希望者数が259名です。この第2志望者数259名は丹羽高校を第一希望にしている生徒が多くいるでしょう。259名のうち約80名が第1希望の高校に落ちてこない限り、犬山高校は定員割れする、ということになります。
自分の受ける高校だけでなく、自分の受ける高校はどこと「かけあわせる」ことが多いか。こうしたことを考えて倍率を見てみると、違った見方が出てきます。
今後、全県模試を主催している「学悠出版」さんの入試説明会の動画も配信を予定しております。そちらと合わせまして、志望校の決定にお役立ていただけると幸いです。
また公立高校・私立高校、入試関連につきまして、ご質問・ご相談がございましたら、お気軽にお問い合わせください。