最近のニュースと人間の心理

2021年05月10日

 記者:「首相、GW中の緊急事態宣言の効果は充分だったと思いますか?」

 首相:「人流は確実に減りましたよね?」

 記者:「そういうことではなくて、効果は充分だったとお考えですか?」

 首相:「人流が減ったことは事実です」


このやり取りに、どう国語を教えていいか悩む今日この頃です。(首相の答弁で国語の問題作ろうかな)

 さて、残念な国語のお話は置いときまして、最近のニュースは1年間コロナウイルスに対するものが続いております。 そして、政府の方針の何がいけなかったのか、どうすればよかったのか、今後どうするのか、ということが連日取り沙汰されています。

 「補償も明確なデータもなく、お願いだけで国民に負担を強いるのはおかしい、それで行動を抑制できるとは思えない」という意見が多いように思います。 

 ここで国の方針にどうこう言うつもりはありません。

 しかし「大人も子どもも一緒なんだな」とは実感します。

「自粛しておとなしく家にいなさい」と言われて、本当にしっかりと守っている人は、多くありません。

 もちろん、マスクはするし手洗いうがいも、消毒も日常的にします。多くの人は飲食店でマスクを外して会食することも控えていることでしょう。でもそれ以上のことは難しいところです。

 まず「それ以上」何をすればいいのかわからない。「守ってない人もいるんだから」という気持ちもある。「いつまで守るのかもわからない」「守ったらどうなるかも明確にはなりにくい」

これを子どもたちに置き換えると

「勉強しなさい」という言葉だけで勉強する子どもは多くありません。

もちろん、学校には行っている。塾も行ってるし、学校の宿題も日常的にやっている。でもそれ以上のことは難しいところです。

 まず「それ以上」何を勉強していいのかわからない。やるべきことを教えてもらったとしても「勉強していない人もいる」「勉強したらどうなるか、も自分の中にはイメージできていない」


 政治も家庭も「人を引っ張っていく」ということは本当に大変なんだな。と実感します。

 「より強い強制力」も必要な時があるかもしれません。

 「補償(ご褒美)」でやる気にさせることも必要かもしれません。


 それより結局「やったらできた」という達成感を与え、それをくどいほど繰り返していく必要があるんだろうな、と思います。

 ここは政治とは違うんでしょうけど、教育業界で昔から言われることがあります。

「お子様が小さかったころ、少し話したり、少し歩いたりするだけで大喜びしました。その瞬間を見逃さないように注意深く見守りました。 その時の気持ちを思い出して、その時の気持ちで接することが大切だ」

 私自身も子どもに腹の立つこと、子どもにあきらめること、多くあります(毎日あります)その中で、初心に返ることを忘れずに。と反省している毎日です。