新年度 改訂につきまして(数学・理科)
前回、英語についての改訂について、お伝えしました。
今回は数学と理科です。
【数学】
数学では、より一人ひとりが「考える」ことを伸ばしていけるように作られました。また「数学」は教科書の世界の中だけの話ではなく「身近なところでも使われている」ことを認識することで、興味を持ちやすくなる。
また、公式だけを覚えるのではなく「なぜこのように解くのか?」を伝えていくことを大きな要素としているようです。
また、すでに移行措置として生徒の皆さんは授業に取り組まれているのですが、
中学1年生「資料の活用」で登場する「代表値(中央値・平均値・最頻値など)が小学校6年生の学習に(中学1年生でも「資料の活用」はもう一度学習します)
中学2年生の「場合の数・確率」の一番最初の「起こりやすさ」が1年生の学習に
中学2年生では高校生から「四分位範囲・箱ひげ図」が加わり
中学3年生の「素因数分解」は一年生の学習に(3年生でも「素因数分解」は再度出てきます)
このような改編が行われました。
基本的には、下の学年に降りてきた学習内容ですが、上の学年でも扱いますので
「早いうちにご紹介」というニュアンスが強くなるでしょう。
【理科】
理科につきましても、
中学3年生の力の「つり合い」の一部が中学1年生へ
中学1年生の「浮力・圧力」が中学3年生へ行き「浮力・水圧」となるなど、単元の移動となるだけで、中学3年間としてみると、さほど変わっていません。
やはり大きな変化は「英語」であり、それ以外は細かい改訂となりました。
『問題なのは・・・』
やはり問題になってくるのは、学習の内容は「興味」とか「思考」と言った言葉が並びます。しかし、授業の時間は変わらないのです。
学校の先生に求めらたのは
「今までの学習時間と変わらずに、内容を濃くしてより「なぜ?」を追求し、興味を持たせ、新しい学習までさせてください」
かなりのムチャ振りです。
それが出来るなら、多くの先生が最初からやっています。
教科書を変えただけで達成されるとは思えません。
起こりうることは、
「結果として何も変わらない」または
「レベルの高い子だけ突き進んでいく」という未来です。
なかなか危機感溢れる教科書改訂です。
各中学校の授業の内容、定期テストをどう変えてくるか?
そこを注視する必要がありそうです。