やる気は本当に引き出せるのか?

2020年12月28日

年末を迎え、中学3年生を中心に受験モード一色になっているところですが、やはり中には「やる気」にならない、といった生徒様も見受けられます。


よく教育業界で「やる気」について、語られます。

なかなかピンと来ないのは、その方法が定まっていないからでしょう。

「やる気を引き出す」という話しや本を見ても、当てはまるものもあれば当てはまらないものもありますよね。

今回はちょっとそのあたりを掘り下げて考えたいと思います。

【やる気になる時】

まず人がやる気になる時とはどんな時でしょうか。これがそのままヒントにも答えにもなりそうですが、

① 好きなものに取り組むとき(やる気 強)

② ご褒美が明確な時 (やる気 小)

③ 褒められたとき (やる気 小)

④ 自分の自信のあるものに取り組むとき (やる気 中)

他にもあるかもしれませんが、代表的なところではこんなところでしょう。

→大人だって出世するために勉強する、仕事を頑張る。→ 認められたい、給料が上がる(ご褒美が明確、褒められる)

→ダイエットを頑張る(痩せることで好みの服が着られる、きれいになる、かっこよくなる)

→運動する、トレーニングする。(そもそも好き)


何が子どもと違うのか、それは自分自身で「褒められる・認められる」ことを作り出せる。もう一つは「想像力がある」から頑張った先のことがある程度わかっている。からです。


だから、子どもに「将来のためだから」と言ってもピンとこないのは「将来のことが想像できているこどもはそれほど多くない」からです。

また「褒められる」ことも、ただ「すごいね」「頑張ったね」と言われてもどうでしょうか。明らかに他を圧倒し、羨望のまなざしを向けられるくらいまで行かないと褒められた気になりません。

よほどお父さん、お母さんから褒められるのが嬉しくてうれしくて頑張っちゃう!

というお子様でないと、中学生以上のお子様に「褒められる」を原動力にするのは家族だけでは難しいかもしれません。


さらに、ここが学校教育の難しいところですが「自信」です。

クラスで1位~5位くらいの生徒は、周りとの差を感じて「自信」を強くしていくでしょう。

そして、何もしなくてもどんどんとその「自信」を頼りに勉強でも何でも取り組んでいくのではないでしょうか。

でも、そうでない子供の方が多いのです。


他にもやる気を出す方法にはいくつか考えるところがありますが、今回はここまでにしましょう。

「やる気」を引き出すには、上記のことを考えるとかなり難しいこと。

そして「やる気」ではなく「やるべきことをやる」という気持ちを高めていく方が、早いのではないか、ということを次回以降書いていきたいと思います。